大人への道 February 25, 2013

 一昨日、我が家に娘が待ちに待っていた電子ピアノが届きました。思えば、たまたま隣家の奥様が音大でピアノを専攻していたようで娘が小学校入学を機にプライベートでのレッスンを特別に受け始めましたが、週一のレッスンで、しかも一回30分のレッスンという事もあり、娘からの本気度を感じるまでに約2年を要しました。最近、真剣度が増してきたのはうれしいのですが、それと比例して呪文のごとく『ピアノが欲しい!買って!』と僕の耳元で連日ささやくようになりました。数ヶ月は、とぼけて無視を決め込んでいたのですが、とうとう根気負けしてしまった僕は昨年末『クリスマス&誕生日&バレンタインプレゼントを兼ねて214日に買ってやる!』と口走ってしまいました。日頃「人との約束は必ず守るように!守れもしない約束だったらするな!」と諭している手前、後には引けませんでした。

 買うと決めたら、これまでに培った人脈を最大限に活かします。今回は、以前シカゴ道場に通い現在はヤマハ本社で音響システムの担当者として世界中を駆け回っているFクンに連絡を取りピアノ担当者からのアドバイスを聞いてもらいました。そして、先月末に発表になったばかりで31日が正式な発売予定の電子ピアノを推薦してもらい購入に至りました。本来ならば発売日以降の納品になるのですが、注文した楽器店の粋な計らいにより一週間ほど前倒しで配達していただきました。 今のところ、娘はピアノから離れることなく弾くことを楽しんでいますが、さて数ヶ月後はどうだろうか?既に気懸かりです。決してリビングルームで単なる大きな置物に化けないよう願うばかりです。

  私の経験から誰しも小学校低学年ぐらいまでは、本気度が見え始めるのに時間が掛かると思います。今、サムライM氏のご子息が3歳になったのを機に週一回ですが、空手クラスに参加し始めて4ヵ月になります。そして、昨日のクラスで初めて僕の『正座』の号令に反応して自ら座ってくれました。たったそれだけの事ですが、そこには大きな感動がありました。今までいつも一人立った状態で、いつ自分で正座するようになってくれるのだろうと思っていたのは僕だけではないでしょう? 特にお父さんが家でさんざん正座の練習をさせたのでしょうか?『師範、今日は大丈夫です。』と僕に訴えながら、いざその時になると立ったままの彼の姿を見て苦笑いしていたのを何度となく見てきました。

  いいんです、自分で気づき、そして周りの動きに反応して、自らが何をしなければいけないかを感じ取っていければ。それが成長課程のひとつであると僕は思っています。私のところには色々な試合・大会の案内が届きますが、決して強制的に出場を促すことはありません。『自らの判断で出場するしないを決め、それによって生じた結果をしっかりと受け止め、その後の行動に繋げていく』 この思考サイクルを植え付けないと試合で勝利していく事は難しいのでは?とさえ感じています。そして私達指導者は、『叱咤・激励』をしながら、その道のりをサポートしていく立場であると理解しています。 押忍

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