2013 夏の終わりに August 22, 2013

 先週は三浦道場富山支部の山田先生を訪ねたのを皮切りに北陸、関西、四国を周ってきました。途中立ち寄った東尋坊は自然が醸し出したその絶景に感動する一方で、これまで多くの人が自らの命を絶つためにその断崖絶壁に立ったという悲しさを感じさせる場所でもありました。 以前、サンフランシスコのゴールデンゲイトブリッジに立ち寄った際、小杭住職より「この壮大な景色に感動する人もいれば、この橋を見て苦痛を感じる人もいる事を知らないかんぞ!」と云われた記憶が甦りました。 前にも書いたと思いますが、ここも自殺の名所として名高く、そこから飛び込んで命を絶つ人が後を絶たないようです。和尚がある葬式の際、続けざまに2人の身内を失った母親からその胸中を知らされたとの事でした。 

  どんなに素晴らしい景色であっても、どんなに美しい眺めであっても、そこにある思い出、そこでの体験によって、まったく正反対の感情が生まれるという事を伝えたかった訳ですが・・・。 少なくとも今はこうしてこの風景に『素晴らしい』と感じられるこれまでの我が人生に深く感謝した次第です。 同行していた娘にもこの事を説いてみましたが『馬の耳に念仏』状態であった事はいうまでもありません。そんな事より、周辺の店に入って魚介類がたっぷりと盛られた『・・・丼』を早く食したい気分のようでした。

  その後、京都からは単身で四国に渡り、もう少し涼しくなったらプチ山籠もりをしようと企てている周辺の下見をしてきました。日頃、何不自由なく生活できている今の自分に時々刺激を与えたくなるのは贅沢な願いだろうか? 寝袋と水などの必需品のみを背負い23日程度の予定で生まれ育った故郷にある山に人知れず籠ってみようと思っています。 断食を敢行し、日の出と共に目を覚まし、日の入りと共に瞑想に入る、そして日中は自然を相手の稽古に励み、それが終われば読書に勤しむ、そんな生活を3日間だけでもやってみたいと思っています。もちろん日が落ちれば、とてつもない孤独感、恐怖感が襲ってくるのを覚悟の上で・・・。

  いずれ周りから『変わり者』と呼ばれようとも、いや既にそう呼ばれているかも知れませんが・・・? (笑)   押忍

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