竜巻!   October 12, 2006

 先日、シカゴ郊外に住む友人のVivas一家から竜巻が町を襲ったとのメールをもらいました。それによると停電はもちろんのこと、あちらこちらで木々がなぎ倒され、裏庭のフェンスは飛ばされ散々だそうです。ただ、そんな状況にも関わらず家族全員無事ということでホッとしました。今回は、このVivas一家との思い出について少し書きます。

 Mrs. Kyoko Vivas(以後Kyokoさん)と出逢ったのは、JALChicago officeでした。僕がAdministrationに配属になった時は産休のため officeには来ていませんでしたが、同じbuilding内でMarketing の仕事をしていました。 復職後、なぜか彼女とはウマがよく合い顔を合わせれば雑談をするようになりました。 その中で旦那さんが柔術を習っていて格闘技にも興味があるということでDinnerに招待されてからはご家族全員と親しくさせていただくようになりました。 あまりKyokoさんと親密過ぎるとよからぬ噂がたちそうですが、そういうこともなく…。本当は僕が知らなかっただけかも知りませんが…。 ご主人は保険会社に勤めていて僕の車両保険更新の度に条件のいい所を探してくれていたため、過去に2回事故を起こしたにも関わらず好条件での契約ができていました。僕が帰国する時にはvice president(副社長)だったので、今頃は presidentまで昇りつめているだろうか?   
 余談ですが、初めて事故を起こした時を思い出したので書きたいと思います。 あれは春先のポカポカ陽気の中、渋滞がひどく高速道路がノロノロでしか運転できない状態でした。 誰しも経験があるのでは?と思いますが、そんなときは睡魔との必死の闘いになり、僕は見事に負けてしまいました。何かの衝撃で気がついた時には既に前の車に突っ込んでいました。前にいた車は、その反動でもう一つ前の車に突っ込んでしまいましたが、のろのろスピードが幸いして怪我人は出ませんでした。 そして
2台の車から頑丈そうな黒人が降りてきましたが、100%僕が悪いのは分かっていても「Sorry!」とは決して言いません。余計な言葉を発すると保険が使えなくなる可能性もあり、まさに『口は災いのもと』実感する羽目になりかねません。言っても「Are you okey?」の一言ぐらいです。 20分ほど経ったころ白人のtrooper (州警察官)がやってきましたが、そのtrooperの事故処理に僕は喜ぶというより驚くばかりでした。 僕からの聴取は30秒程で終わりticketも切らずに「帰っていい」との事。ticketを貰う貰わないは後々保険の交渉に相当響くと思いましたが、おかげで更新時の保険料はそれほど上がらずに済み、2, 3ヵ月後には相手側から『首が痛い』と直接僕に電話がかかってきましたが『保険会社を通さないと話をしない』の一点張りを決め込みました。   僕の車といえば、その日の夕方からミネアポリス(ミネソタ州)まで片道5,6時間かけて親友のMr. Inoueを訪ねる予定で止めた方が無難と思える程の大ダメージでしたが、ロープでバンパーが落ちないように大急処置をして一か八かで出発しました。以前は、割れたガラスのところをサランラップやゴミ袋でカバーしていたり、錆びて(シカゴは雪が降った時、道に塩を撒くため)ボディーのあちこちに穴が開いたまま走っている車をよく見かけました。なんせ車検なるものがないためか?酷い車が多かったのですが、最近はきれいな車しか見かけなくなりました。

  さて、話を元に戻しKyokoさんには帰国の際、大変お世話になりました。 僕が車の旅に出ていた間、色々な事を一手に引き受けてくれ、帰国後もpersonal check(個人用小切手)を渡しただけで色々な支払いをすべて彼女任せにしましたが、不満一つ溢さず無償でしてくれました。 僕にはなかなか真似のできない行為です。 米国滞在中はボランティア精神をいたるところで学びましたが、まだまだ修行が足りないのか『何々してやったのに...』の気持ちが常に頭に浮かんできます。 こんな時、相田みつをさんの『にんげんだもの』を読むと少しは心も和みます。  OSU

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