プライベートレッスン     July 27,2007

アメリカではジャンルを問わずグループレッスンよりプライベートレッスンの方が好まれるようで、僕も御多分に漏れず8歳になるユダヤ系の男の子を一年間受け持った経験があります。 彼のお父さんから僕の知人を通して依頼があり、あまり乗り気ではありませんでしたが、金銭面で苦しかった僕は生活のため受け入れざるを得ませんでした。 本来、空手の修行と言うのは孤独で非常に忍耐を必要とする稽古の積み重ねだと思いますが、グループでの稽古により数多くの事を他から感じ取って吸収し己を磨く絶好のチャンスという僕自身の考えでプライベートレッスンには否定的な考えを持っていました。 ただ、ビジネスを考えた場合、グループレッスンより割が良く、この時は1時間/100ドル(約12000円)とDinner付きの条件が提示されました。 心の中は飛びつきたい気持ちで一杯でしたが、大喜びしては足元を見られてしまいます。 なんせ、その相手は交渉上手で世界に名だたるユダヤ系アメリカ人です。 冷静さを装い少し考え込むしぐさを見せ、その条件に十分満足していないようなシグナルを送りました。 約2時間の話し合いの中で最終的には1時間/150ドル(約18000円)までになり、夕食付きです。週一でも月計算すると結構な金額になるので、この金額をまだ8歳の息子の習い事に投資する家庭とは??

 彼の家はシカゴ周辺で屈指の高級住宅地でシカゴ市の北に位置するHighland Park(ハイランドパーク)という町にありました。 ミシガン湖沿いに家が立ち並び、それぞれがプライベートビーチを有していて門から家の玄関までは木が茂った中を車で走り抜けなければならず、映画に出てくる大富豪たちが住む家の風景です。このお父さんは余程息子に期待をしていたのか、僕のレッスンの為に地下室を道場仕様に改装してしまい、金持ちのやることには唖然とさせられました。僕とは別世界に生きる人たちでした。 彼はもう大学生になっている年齢だと思うけど元気にしているのかな?とふっと頭をよぎります。

因みに、僕が通っていたHealth club (スポーツジム)の中にofficeを構えPersonal trainerとして何人かのクライアントを持っていた人物は「これまであなたが空手に費やしてきた時間、お金を教えるという立場になって、その報酬をクライアントから受け取るのは当たり前だよ!」と。 こういう考えを持っていなかった僕は、その合理的で自分自身が受け入れやすい考えに感心してしまいました。 それまで武道を金儲けの種にするものではないという思いで様々な葛藤や迷いがありました。

 あっ〜と、ここまで書いて何を言いたかったか忘れてしまいました。

 話題を変えよう! そういえばビリー・ブランクス。 アメリカでは『 Taebo という空手をベースにしたエクササイズを広め一気に億マン長者になりましたが、あれから何年経つだろうか?最近は『ビリーズ ブートキャンプ』と名をうって日本に上陸し話題を集めています。まさにアメリカンドリームを体現した一人でしょう!

段々訳の分からない事をかき始めたのでこの辺でkeyを打つのを止めます。

あしからず! 押忍

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