にんげんだもの! April 18, 2010

 先週木曜日、ドイツ フランクフルト空港まで乗務した家人が帰国予定の今日になっても未だ日本に辿り着いていません。 例のアイスランドの火山噴火により空港が全面閉鎖されているため、出国できる目途がたたずホテルで足止めを余儀なくされている様子。 ほんとうに自然の力を思い知らされています。 いくら人間様が優秀な頭脳を寄せ集め、物事を進めて行っても一瞬にしてそれをマヒさせてしまう力を持っている現実に僕は感服状態です。 ここ数日はヨーロッパにある殆どの空港が閉鎖され不便を強いられている上に、それに依って毎日のように莫大な経済損失が出ているという話。 そんな話を聞くと頭に浮かんだのが、いま、もし戦争中だったら?旅客機はダメだけど戦闘機はどうなんだろうか? また余計なお世話ですが、観光とかに行って足止めされている人達はどんな気持ちで過ごしてるんだろう? ふと、あのワールドトレードセンターを中心に起こった米国同時多発テロの時を思い出しました。 あの時も全米にあるすべての空港が閉鎖され、エアスペースは米国空軍が管理下に置く状態が何日も続きましたが人為的な事件だったので、いつ頃解除されるのかは、ある程度予測がつきました。しかし、今回は偉大なる自然が相手、しかも未だ火山活動が活発になっているとの報道。 まったく予測がたたない状態です。 こんな時、僕が異国で足止めされていたらどんな行動をとるだろう?ホテルで穏やかに時間を過ごせるだろうか? ってな具合で次々と自分へのQuestion が湧き上がってきます。 以前にも書きましたが、何かイレギュラーが起こった時にこそ人の真価が問われるものです。

 そう言えば、よく和尚が云っていました。 『自然の力を前にすると、人間の力なんてちっぽけなもんじゃ! その事を自然は時々愚かな人間様に災害という形で気づかせてくれる。』 『人間様は、そこから何かに気づき、何かを学ばなきゃいかんの〜』と。

  空手の修行に於いても、すべてを習得し終えたなどと考えず、一突き、一蹴り、渾身の力を込めて出すよう心掛け稽古に励むべし。 そんな積み重ねが、いざという時にうろたえない心を作りあげるものと信じています。これ、頭では分かっていても日々の稽古で持続するのは限りなく困難に感じます。 『なんと言っても“にんげんだもの”?』 どこかで聞いたようなフレーズです。  押忍

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