アメリカ旅行記 July 31, 2010

先月、一週間ほど費やし思い出の地やお世話になった方々への挨拶を兼ね家族と一緒にSan Francisco, Denver, Boulder, Colorado Springsを旅して来ました。

  まず初めの訪問地サンフランシスコでは、ホテルまで小杭先生が Pick up に来てくれ、その足でゴールデンゲートブリッジに連れて行ってくれました。 僕はこれまで見た事はありましたが、渡ったのは今回が初めてでした。 先生曰く「もちろん壮大で美しく見る者を圧巻する一方で、ここは自殺の名所であり、この橋を見て辛い思いをする人もたくさん存在する」 住職自身、この橋から飛び降りて自殺した人の葬儀を今までに10回は執り行ったと話されていました。 渡ってみて気づいたのですが、飛び込む人が後を絶たないにも係わらず柵がそれほど高く作られておらず、いつでもどうぞといった感じです。 ただセンサーが通っていて飛び込めば直ぐに分かるようにはなっているようです。 こういう話はさておき、人が同じ物を見ても全く正反対に感じたり、思ったりする事が多くありますが、それはその人がそれまでに積み重ねてきた人生経験によって左右されるものでは? この橋を見て壮大で素晴らしいと感じられた僕は『それだけで良しとし、感謝しなければ!』と自分に言い聞かせました。 

  もう一つ、シスコのダウンタウンを車で走りながら面白い事に気づきました。 あの時の気候が華氏65(摂氏178) ぐらいで風も強く吹いていたので薄手のコートを羽織って丁度いいくらいでしたが、道行く人達を観察しているとTシャツに短パンの人いれば、真冬のコートを着ている人ありと様々な恰好で行き交っています。 この事にいち早く気づいたのが中学生になる長男です。 僕は、そう言われてみればそうだなぁ〜程度でしたが、日本から来て、人々がそれぞれ思い思いの恰好で過ごす光景に日本とは違う何かを感じたのでしょう? 周りと同じような格好をし、同じような行動をしていなければ変人扱いされる環境にどっぷり漬かっていた彼に感づいてほしい「こういう世界もあるんだよ!」という事を・・・・・・。

  翌日はデンバーに飛び、空港からレンタカーでデンバー大学ボウルダー校に向かいました。広大なキャンパスを闊歩し学生気分に浸り、アメリカでの学生生活の一端を長男に体験させました。 もう既にサマーブレイクに入り学生は少なかったけど、芝生の上でテキストらしき物を読んだり、Lab(研究室)で勉強する者ありと学生それぞれ洋々に過ごす光景を見ました。 夜は、円心会館二宮館長のご自宅に招いていただき、奥様をはじめ、ご子息、内弟子の方達と歓迎のバーべキューをしていただきました。 私にとっては雲の上の存在である二宮城光館長が、円心会館に属していない私と同行の家族に対し、とても親切に接していただき感無量という以外ありません。 道場内にある内弟子たちの個人部屋、館長ご自身の部屋もすべて館長自身が空き時間を見つけては大工仕事をして作り上げられたそうです。まさに一流大工でも難しいような完璧な仕事ぶりは、趣味とは言え一芸に秀でる人は、すべてにおいて抜きんでてるとしか言いようがありませんでした。 ロシア地区、オセアニア地区での講習会から前日帰国されたばかりなのに・・・、その上、深夜までお邪魔してしまいましたが、お疲れの様子を一切見せず、帰りには少し離れた道場の駐車場までご夫妻で来られ、お見送りをしていただいた私は感激のあまり「押忍」の一文字しか頭に浮かびませんでした。 

  この恩には、私のもとに訪ねて来る米国からの道場生に精一杯の歓迎を示し、空手を通してできた絆を深める事により、出会いの素晴らしさを伝える事で報いたい!  押忍

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