理性を保てますか？  March 14, 2011

　先週の金曜日午後から日本全体が、特に東北を中心に北海道、北関東、首都圏は非常に厳しく辛い時間を過ごしていると思います。　凄まじい自然の力をまざまざと見せつけられました。　その影響で今日から始まった『計画停電』の実施にあたり脳裏によぎったことを経験も交えて書きたいと思います。

 　まず、東京電力管内の市町村を五つのグループに分け停電する時間帯を大体公表していますが予定時間になっても停電しなかったり、直前になって予定していたグループのほんの一部だけを送電停止にしたりと混乱状態の現状にフジテレビの報道番組の中で、あるコメンテーターは東京電力に対して怒りを露わにコメントしていました。「東京電力には、広報能力がない・・・！」云々。　僕はそれを聞いて、そんな意見を言うこの人はどんなに素晴らしい肩書を持っていようとも、その辺の世間知らずの人間となんら変わらない人物に思えました。　僕が考えるに、いま日本で不特定多数の人が視聴するテレビで「何時何分、どこどこで停電が起こります」と公表すればセキュリティー面で非常に危うい状態になるのでは？　何時〜何時であればどの地区の金融機関のアラームシステムは働かない？とか　宝飾店のオートロックシステムが解除したままになっている？とかを公表しているようなものでは？　警察官も救助に駆り出され、また主要交差点の交通整理に配置されている中で治安は十分に守れるのだろうか？　善人もごまんといるが悪党もごまんといるのである。なんだかんだ偉そうな事を言いながら、性善説のみが頭にあり、一方的な立場でしかコメントが出来ていないのである。　計画停電に関わる人間もバカではないだろう？　同じ市でも地区によって違うグループに分けたり、毎日違う時間帯にしたり、あくまでも『予定』と表現して行ったり、行わなかったりすれば、ある程度の混乱や批判が起こる事は百も承知だろうと考えるのは僕だけだろうか？　本当の事を言いたくても言えないがために相手に誤解され、悔しい思いをした経験が皆さんにもあると思います。まぁ〜！こんなに東京電力側を擁護するコメントを書いたのだから恥をかかせないでほしいものだが・・・！

 　人間、極限に達するとなかなか理性など保っていられないのである。そういえば極真会館松井館長が100人組手に挑戦という中で極限状態に達したのか？ 相手に噛みついたりしたのを思い出します。　いくら普段は冷静沈着な人でも状況、状態によっては考えられないような本能むき出しの行動を起こすものである。　今日の報道では海外からあれほど絶賛された日本人の崇高な行動も時間が経つにつれ、避難所では段々と治安が悪くなり始めているとの話。

 　さてさて、家族や財産をなくし空腹が続きプライバシィーが望めない避難所生活を余儀なくされ、とてつもない不安が襲う状況でも僕は理性ある行動ができるだろうか？　その時こそ空手道を歩む一人として精神力が試されるであろう？　　 押忍